02

開発プロジェクト

Project

Development project

開発プロジェクト

01
奇跡的に発見されたお米

1990年 前田名誉教授はハイブリッドライスの栽培試験圃場の中に、明らかに他と異なる形状の稲穂の株を発見しました。その稲穂は株が極めて大きく雄大な姿形をしていたことから、前田名誉教授は直感的に品種としての将来性と有用性を感じ、この株を継続して選抜試験にかけることを決めました。これが、のちのゆうだい21につながっていきます。

02
大学での研究

始めは品質にバラつきが多かったものの、良質な系統のみを選抜しながら毎年栽培を繰り返しました。1993年に大冷害が発生し、多くの系統が淘汰されましたが、その冷害に耐え抜いた耐冷性のある系統が残りました。

発見から10年後の2000年、食味の良い系統の中で、穂の大きさが極めて大きく、草丈も10㎝以上高いさらなる突然変異株を発見しました。 この株を増やして特性試験を行った結果、味も形も良質なものが維持され続け、コシヒカリとの比較試験でもこの株の有用性が証明されたことから、 この株を品種登録することといたしました。2007年に農林水産省に品種登録申請を行い、2010年に『ゆうだい21』(品種登録番号 第18779号)として登録され、発見から20年の歳月を経て、国立大学で初めてのお米の品種が誕生しました。

Progress so Far

これまでの歩み

  • 1990

    前田名誉教授が農学部の栽培試験圃場にて、
    極めて株の大きい稲穂を発見。明らかに他と異なる性質を持っていたことから、
    この株を元に選抜試験を実施。

  • 2000

    良食味系統の中に穂が極めて大きく、草丈も10cm以上高い突然変異株を発見。
    その後20以上の系統に増殖させて特性試験を行い、U21L系統の有用性を明らかにした。

  • 2007

    U21L(ゆうだい21)を農林水産省に水稲新品種として登録申請

  • 2010

    ゆうだい21が水稲新品種として品種登録され、
    国立大学初の良食味水稲品種となる(品種登録番号 第18779号)

    ゆうだい21の種子販売を開始。

  • 2014

    大手三社による協定締結。
    大手コンビニのお弁当、おにぎりにゆうだい21が使用される。

    米・食味分析鑑定コンクール 総合部門において金賞を初受賞

    農林水産省支援事業「ゆうだい21コンソーシアム」を木徳神糧(株)、
    芳賀振興事務所などと連携して発足。(2018年をもって終了)

  • 2020

    第17回お米日本一コンテストにおいて、
    栃木県勢としてゆうだい21が初金賞を受賞。

  • 2021

    いばらき米の極み頂上コンテストにおいて、
    ゆうだい21が上位を独占。

Name origin

命名の由来

前田名誉教授によって試験圃場内で発見された際、その稲穂の立ち姿が雄大で美しかったこと、宇都宮大学が地域内で「うだい」という愛称で親しまれていたこと、そして21世紀の未来をつくる新しいお米の品種となることを願って、「ゆうだい21」と名付けられました。

logo history

マークの成り立ち

シンボルマークは米印をモチーフとしながら、
米粒が大きくて食べごたえがある様子を抽象的に図案化しています。

同時にこのマークの形状は研究者の発見のひらめきと農業の未来の輝き、ひとつの物事にフォーカスして研究する集中力を表現しています。さらにシンボルマークに隠された「×」の印から、大学で開発されたゆうだい21と、独自の研鑽を重ね続ける生産者の創意工夫が掛け合わされ、生産者ごとに独自の味わいを生み出していることを表現しました。

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大学が生み、
生産者が育てる相乗効果

大学×生産者